住友金属鉱山が国内初となる本格的なEV電池リサイクル工場(愛媛県西条市)の竣工式を開催

■概要◇住友金属鉱山が国内初となる本格的なEV電池リサイクル工場(愛媛県西条市)の竣工式を開催。経済安全保障の観点から重要鉱物(レアメタル)の国内循環を目指す動きを解説します。
■工場の特徴・処理能力◇
・設置場所:愛媛県西条市(東予工場内、敷地面積1万平方メートル)
・処理能力:年1万トン(日産「リーフ」約6万台分に相当)
・処理工程:提携企業から回収した黒い粉末「ブラックマス」から、リチウム・コバルト・ニッケルを2段階で抽出
・稼働時期:2026年7月より試運転を開始し、数年かけてフル稼働を予定
■国内参入の背景と経済安保◇
・背景:EV普及の鈍化により他社(JX金属など)が計画を延期する中、資源流出への強い危機感から参入を決断
・国際情勢:リチウム・コバルトの精錬は中国が世界シェア7割超を占有。さらに米国の輸出制限やEUの再生材利用義務化など、世界的な資源囲い込みが激化
■日本の課題(中古EVと資源の流出)◇
・流出状況:2024年までに輸出された国内中古EVは全体の約8割(被害額約175億円相当)
・主な輸出先:スリランカやケニアなどの新興国へ流出しており、電池資源の回収が極めて困難な状態
・課題:ブラックマスの国内調達比率を当初想定の8割超から2割程度に引き下げざるを得ず、初期の調達難が懸念
■今後の展望と対策◇
・海外調達:住友商事と連携し、オーストラリアなど海外からのブラックマス輸入体制を整備
・市場動向:ガソリン高騰による世界的なEV復調や、国内での新型EV投入拡大が追い風
・必要とされる対応:官民連携による日本国内での資源回収体制の巻き返しと強靭なサプライチェーンの構築
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