【中国経済の光と影:「中所得国の罠」に直面する巨人の実態】
【中国経済の光と影:「中所得国の罠」に直面する巨人の実態】
■「世界一の未完成ビル」が象徴する歪み
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・中国・天津市にある高さ597メートルの「高銀金融117」は、2008年着工後に約10年間工事が中断し「世界一高い未完成ビル」と呼ばれている。
・現在は国有企業が引き継ぎ、来年完成予定とされるが、かつての大恐慌時代に「エンプティー(空っぽ)」と皮肉られたニューヨークのエンパイアステートビルを彷彿とさせる。
・上海タワー(632メートル)を筆頭に、世界の高層ビル100位圏内の半数強が中国に集中しており、過剰な不動産開発の象徴となっている。
■公式統計と市場の「温度差」
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・中国政府は2025年の実質成長率を5.0%、2026年第1四半期も5%成長と発表している。
・一方で米ロジウム・グループなどの外部シンクタンクは、2025年の実際の成長率を2.5〜3%程度と推計しており、官民のデータに大きな乖離が見られる。
■SNSが映し出すリアルな不況
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・国内のSNSでは、人影のまばらなモール、シャッター街、地下道で暮らすホームレスなど、公式の「5%成長」とは矛盾する映像や証言が相次いでいる。
・高学歴化が進む一方で雇用環境は悪化しており、「修士号を持つ宅配ライダー」や「100通以上の応募で面接ゼロの新卒者」など、若年層の厳しい就職難が浮き彫りになっている。
■「中所得国の罠」と経済シェアの縮小
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・「中所得国の罠」とは、急成長を遂げた途上国が一定の水準で足踏みし、先進国入りできない現象(2007年世界銀行リポートが提唱)を指す。
・中国の世界の総生産(ドル換算)に占めるシェアは、2021年の18%強をピークに、足元では16%台へと明確に減少へ転じている。
■深刻化する人口減少と少子化
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・総人口は2022年から4年連続で減少ルートを辿っている。
・昨年の出生数は800万人を割り込み、人口が約1.5億人しかいなかった清朝・乾隆帝時代と同水準まで落ち込んでいる。
・現在の合計特殊出生率は「1」程度であり、このままでは人口が半減するリスクをはらんでいる。
■外資の撤退と資本流出への警戒
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・「世界の工場」としての優位性が揺らぎ、中国から撤退・または他国へ拠点を移転する外資企業が増加している。
・景気後退や先行き不安を背景に、中国当局は自国民による海外への越境投資(資本流出)の規制を強化せざるを得ない状況に追い込まれている。
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